庭に芝生を張るための土作り
新築戸建住宅を購入して1年目、我が家は庭の芝生化に着手しました。
当初は「買ってきた芝生を植えればいいだけでしょ?」と、非常に簡単に考えていたのですが、いざ芝生を育ててみるとそんなに甘くはなく…
なんとなく芝生が成長してもスカスカで密度が悪かったり、土がカチカチになって枯れてしまったり。
また生えてほしい箇所に根が伸びず、伸びてほしくない方へ根が伸びて防犯砂利の下にも根を伸ばしてしまったり。
とにかく沢山の失敗して、何度も芝生を張り替えてきました…。
最初に土作りが必要だとか、芝生専用の肥料が必要だとか、何も知らずに始めてしまったので、いま思うと無駄なコストばっかりかかってしまいました。。
目指す芝生はどんなものか?
スポーツ観戦などされる方であればよくわかると思うのですが、スタジアムの芝生って本当に綺麗ですよね。
サッカー場や天然芝の競技場、ゴルフ場などに芝生専門のグラウンドキーパーがいるように、綺麗な芝生を育て、かつ保つということはとても難しいことです。
それでも自宅の庭が「綺麗な緑の芝生になったら…」と想像すると、どうしても成功させてみたいという気持ちになります。
お子さんがいるご家庭ならなおさら、子供を裸足で遊ばせたり、芝生に寝っ転がったりさせたいですよね。
そこで、同じように庭を綺麗な芝生にしたい!という考えを持つ方々に向けて、私自身の経験した芝生の張り方から育て方、また失敗したことまで全部!ご紹介していきたいと思いますので、ぜひこれから芝生を育ててみたいと思う方は参考にしてみたください。
芝生の植え付け時期はいつ?
まず最初は、芝生を植える時期について考えましょう。
芝生を張るのはいつでもできると言う訳ではないので、まずは計画からです。
植え付け時期についてですが、色々な資料やホームページを見ていると「春先がいい」とか「梅雨前」、「梅雨時がいい」とか、それはもうありとあらゆる情報があふれています。
何回も張り替えを行ってきた私がたどり着いた答えとしては、「真冬を除けばだいたい大丈夫」という結論でした。
もちろん春に植えれば成長と共に暖かくなってその年の根付きは良いですし、雨が多い梅雨時は水やりなんかが省けて楽です。
適期が過ぎた9月~10月に芝生を植えても、春には新芽が出てきます。
いずれにせよ、芝生は生きている状態で売られている訳ですから、売られていれば何月に植えなくてはいけないというような決まりはありません。
「売られていたら、育てられる」です。
買ってきたら植えましょう。
ただ真冬の時期には、普通芝生は売られていないことから、12月~1月前後に植えるのは難しいと思います。
一般的に芝生が多く流通するのは、休眠期から成長期に入る3月~4月。
また葉の密度が高く育てやすいのは「姫高麗芝」という日本芝となります。
芝生を育てるために欠かせないのは土
芝生の成長にもっとも大事なのは、時期ではなく「土」です。
これは間違いありません。
冒頭に申し上げましたが、庭の土にそのまま芝生を植えても綺麗な芝生は育ちません。
特に新築や戸建て住宅の庭の土はカッチカチ。
掘り返してみるとわかるのですが、かなりの粘土質なんですよね。
まぁ家の土台なのですから、固くて当然と言えば当然です。
土作りをしなかった芝生の顛末。
カチカチの土で芝生を張っても、ご覧のように根付くことはできませんし、どの時期に芝生を植えてもたぶん失敗します。
ではどうすれば良いでしょうか?
「土の入れ替え?」
そんなことをしたら莫大な費用がかかりますし、土は捨てることさえお金がかかります。
ではどうしたらよいか?
芝生の土作り
まずは、「今ある庭土をふかふかの土する」ことから始めていきましょう。
やり方は一般的な作物を育てるのと同じで、堆肥や腐葉土などを土に混ぜこんで、土を柔らかくしていく作業を行います。
最初は牛糞堆肥から。
堆肥は微生物を多く含んでいますので、土自体が活性化し、植物が育つ環境に蘇られてくれる効果があります。
庭土に芝生を張る場合、最初はかなり多めに堆肥をいれても問題ありません。
1平米に1袋でも良いでしょう。
基本的な土が完成したら、川砂を混ぜていきます。
「どうして砂をませるの?」と思うかもしれませんが、砂は踏んでも固まらないですよね?
どんなに踏み固めても固まることがない砂を、固まりやすい粘土質の土に混ぜることで土の固さが改善されます。
砂は土を塊にさせないだけでなく、砂を混ぜると土の中に隙間を作ってくれるので、空気や水の通り道を確保することができます。
芝生栽培に最適な砂はこちら。
そして最後にベースの肥料分となる「ボカシ肥料」を投入します。
ボカシ肥料とは、油かすや米ぬかなどから作られる有機肥料で、長くじっくりと効く緩効性肥料となります。
このボカシ肥料を土に混ぜておくことで芝生が1年間しっかりと育ち、初年度の根張りが良くなります。
また、芝生専用の緩効性肥料を撒いておくのも良い方法です。
こちらの肥料を混ぜておくと、芝生が元気に、そして鮮やかな緑が出るようになります。
これら堆肥や砂、ボカシ肥料を全て混ぜて、しっかりと耕します。
これで固い庭土から、柔らかい土への土作りが完了。
「じゃぁさっそく芝生を…」というと、まだ早いです。
この状態から最後の仕上げに、芝生専用の床土を使用します。
芝生専用の床土がこちら。
赤玉土がベースでこちらも固まらない土となるのですが、熱処理されているので、これを表面に敷くと雑草が生えにくくなります。
また速効性肥料やカルシウムが含まれているので、初期段階の生育にとっても効果的。
これで、速効性のある肥料が土の表面、ゆっくりと効く肥料が土の中に存在することになるので、芝生が上手く育つようになるのです。
こんな感じで表面に芝生専用の床土を撒いて仕上げます。
これで、芝生を育てる為の土作りが完成。
これなら芝生1年目でも失敗することなく芝生を育てていけると思います。
少なくとも、私のようにはならないはず(笑)。
これから芝生を栽培していく上で水やりや肥料、芝刈りなど、気をつけたいことは沢山あるのですが今回はここまでとしましょう。
次回は芝生の選び方芝生の種類は何を選ぶか。をご紹介します。