芝生のランナーを移植して増やすことはできる?
夏から秋にかけて芝生に余分なランナーが目立つようになってきて、景観を悪くする要因の一つです。
ランナーは芝刈りの際に落としてしまっても良いのですが、使い道の1つとして、芝生の薄くなった部分に移植して増やすという方法があります。
今回は、そんなランナーによる芝生の増やし方についてご紹介したいと思います。
ランナーはいつ頃伸びる?
ランナー=匍匐茎は、芝生が成長していればいつでも伸びてくるもので、気温の下がった冬の間にも伸びてくることがあります。
ただし、今回のテーマである移植して増やすということを考えた場合、夏~秋にかけて、まだ芝生の葉が成長できるくらいの温かさが残る時期でないと移植して増やすことは難しいです。
できれば下の写真のように、青々と茂っている芝生から伸びたランナーの方が良いです。
葉が付いていれば、なお良い状態と言えます。
こういった10cm以上伸びたランナーを、できれば1ヵ所に3本以上は植えたいので、なるべく多く調達しておく必要があります。
ランナーの移植方法
切り取ったランナーは直接土へ埋めても構わないのですが、成功率を上げるために、まずはランナーを水揚げしてあげる方が良いです。
このように水に漬けておくことを水揚げと言います。
直射日光の当たらない半日陰で管理し、4、5日ほど水に漬けておくとランナーから白い根が確認できるようになります。
この状態で土に植えた方が、ランナーは成長しやすいです。
では芝生の薄くなった場所に移植していきましょう。
光合成ができるように葉は地上に出し、根元はしっかりと土に植えましょう。
根は出ていますが、土に根付いているわけではありません。
土が乾いてしまえば浮き上がってくることもありますから、しばらくは毎日水やりを行い、ランナーの成長と共に土が締まり根が張るのを待ちましょう。
この期間に気温が下がってしまうと成長は難しくなりますので、天気予報で1週間先くらいまでの気温を確認してから作業すると良いかもしれません。
土に植えてから1週間後。
検証のためにランナーを掘り起こしてみました。
植え付けたときよりも根が伸びていて、土に根付こうとしています。
葉の状態も良いですし、晴れの日が続いてくれればしっかりと固着してくれそうです。
もし「葉が枯れてしまって成長しない」という場合でも、翌年の春までは様子を見てみましょう。
わずかに生き残った部分から芽が生えるかもしれませんし、ダメだった場合でも春になれば芝生を張りなおすもの簡単となります。
冬の間は静観して、翌年に向けた準備を始めていきましょう!